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Japanische Klassiker mit Furigana

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ていそうもんどう

貞操問答

菊池 寛

Lesen Sie 貞操問答 (ていそうもんどう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.240 Zeichen · 399 Bildschirme

Aozora Bunko

お婆さんじゃないんだもの……」

「駄々っ子だねえ。じゃ、小母さんの帰るまで、飲まず食わずにいるさ。」と、いって美沢が美和子と、さし向いに坐ってチェリイをつけると、美和子はすぐ羞しそうに、唇の傍に手をあてたり、下眼づかいをしたり、いたいたしいほど、処女めいた表情をする。彼は、このお嬢さんを、いかに扱うべきか考えずには、おられなかった。

「靴下がとても、汗ばんで気持がわるいの。ちょっと、取っていてもいいかしら。」

「いいさ。」

美和子は、立ち上ると、それでもしおらしく、後を向きながら、スルスルと靴下を取ったが、かの女は彼の眼を、さっぱり恥かしがっていなかった。

「ねえ。随分毛深いでしょう。」

「うん。」

惜気もなく、前に出された裸の脚に、美沢は、ふーっと瞼や唇元を、温い風に吹かれたような気持で、

「僕なんか、キレイなものだ!」と、自分も、ちょっと浴衣の裾を、あげて見せた。

「厭やン。男のくせに、そんなにのっぺりしたの気味がわるい。」と、いいながら、盛んに自分のスカートを引張り降して、

「毛ぶかい人は、情が深いって! 貴君なんか薄情なのよ。」まるで、年増芸妓のような言葉を、はずかし気もなくズケズケいった。