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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.416 Zeichen · 53 Bildschirme

Aozora Bunko

「遊学のまえに結婚することなどできるか、婚約してから四年にもなるし、遊学の期間は三年だった」

「相手は十八歳だ」と半太夫が静かに遮った、「女のほうから祝言を望むのは、それだけの理由があったのだろう、保本にとっては遊学ということが第一だったが、十八歳になる女にとっては」

登は激しく首を振り、「よしてくれ」と乱暴に云った、「書生と密通して出奔した女のことなんぞ、聞くだけでも耳のけがれだ」

「つまり」と半太夫が少し皮肉な調子でやり返した、「つまりそれは、みれんがあるということか」

登の唇がまた一文字にひき緊った。

「怒らずに聞いてくれ」と半太夫は云った、「もしみれんがないのなら、もう相手をゆるしてやってもいい筈だ、その夫婦は天野さん一族と義絶のままで、いま子供が生れようとしているそうだ、天野さんにとっては初孫だし、ちぐささんのほうでも母親の手を求めている、ここで保本が怒りを解き、天野さんにとりなせば、親子は元どおりになれるんだ、そうしてやる気持になれないか」

「まさをはそれを頼みに来たのか」

「もう一つは、保本をここから出そうという話だ」と半太夫が云った、「ここへ入れるように奔走したのは天野さんではなく、保本のお父上だったそうだ、ちぐささんの事で保本にまちがいがあってはいけない、気持のおちつくまで預かってもらう、という