Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.548 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

五

五

伊蔵と若者が去ると、長屋の人たちがみまいに来た。火種を持って来た女房もい、おたねが茶の支度にかかった。去定は登をそこに残し、差配の家を訊いて立ちあがった。

「角三は眠らせなければいけない」と去定は出てゆきながら云った、「みまいが済んだらなるべく早く帰ってくれ」

去定にそう云われたのでみまいの人たちもまもなく帰っていった。

「威勢のいい先生ですね」と角三が枕の上で微笑した、「とてもお医者とは思えねえ、あっしはいまにべらんめえが出やあしねえかと思ってましたよ」

「やりかねないね」と登も苦笑した、「いざとなればやくざ者の三人や五人」

登はそこで口をつぐんだ。本郷みくみ町の出来事を話そうとし、危ないところで思いとまったのであった。

「あんた」とおたねが脇から云った、「ついさっき刷毛屋の源さんが追い出されたのよ」

「源さんが、どうしたって」

「吉三郎さんのときと同じよ」とおたねが云った、「へんな人足みたような男が三人来て、こんどおれたちがこのうちを借りたんだって、源さんたちを追い出し、家財道具も抛りだしてしまったの、いまその三人はいすわって酒を飲んでるわ」

「源さんはどうした」