Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
Lesen Sie 超人間X号 (ちょうにんげんエックスごう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.025 Zeichen · 178 Bildschirme
「うん、それは分かっているんだ」
谷博士は、そのあとでしばらく口をもごもごさせて、いいにくそうにしていたが、やがて低い声でつぶやいた。
「……あの恐ろしいやつの存在を、一日も早くつきとめたいのだ。ぐずぐずしていると、こっちが目が見えないのにつけこんで、あの恐ろしいやつが、わしを殺してしまうかもしれない」
この低きつぶやきの声も、院長たちの耳に聞こえた。院長は、聞こえても、聞こえないふりをしていた。それは谷博士の神経病がまだ完全によくなっていないと思ったからだ。病気から出ている恐怖心だと思っていたのだ。
院長の考えが正しいのか、それとも谷博士の戦慄にほんとの根拠があるのか。
その谷博士のところへ、ある日曜日の朝、にぎやかな面会人が来た。それは、例の五人の少年たちであった。
院長から許可が出たので、面会人の少年たちは、一人の看護婦にみちびかれて、谷博士がやすんでいる丘の上へ行った。博士は車のついた籐椅子に乗って、すずしい木かげでやすんでいた。附添の看護婦が、博士のために、本を読んでいたようだ。少年たちは、繃帯を目のまわりに鉢巻きのようにして巻いた、いたいたしい博士のまわりにあつまり、かわるがわるなぐさめのことばをのべた。