Japanische Klassiker mit Furigana
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ちかごろかんじたこと
近頃感じたこと
小川 未明
Lesen Sie 近頃感じたこと (ちかごろかんじたこと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.765 Zeichen · 8 Bildschirme
その後でした。私は撒布液のはいった、器械を手に握って、木の下に立っていると、うしろから、「お父さん、いくらしたってだめよ。集団との戦いですもの、負けるにきまってゝよ」と、娘が、笑ったのでした。
成程、そういえないこともなかった。彼等は、夜のうちに、死んだ友をことごとく片づけて、明くる日は、さらに新しく生活戦を開始すべく、立直っているように見えたからでした。
昔、読んだスタンレーの探検記には、アフリカの蛮地で兇猛なあり群に襲われることが書いてあった。たしかに、猛獣に襲われるより怖しいことだったにちがいない。この、少しの反抗力をも有しない彼等に対してすら、その執拗と根気に怖れをなしているので、考えただけで、身震いがしました。
こういうと、自分の行為に矛盾した話であるが、しばらく、利害の念からはなれて、害虫であろうと、なかろうと、それが有する生命の何たるかについて、深く考えたならば、誰しも殺生ということに、いゝ気持はしなかったでありましょう。かつて、私は、僧侶が、しゃく杖を鳴らしながら、道を歩くのは、虫たちを逃がして、無益の殺生をしないがためだという話をきいて、ひどく感動したことがありました。