Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さけのついおく
酒の追憶
Lesen Sie 酒の追憶 (さけのついおく) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.870 Zeichen · 14 Bildschirme
また転倒し、また起き上り、れいの「いい下着」も何も泥まみれ、下駄を見失い、足袋はだしのままで、電車に乗った。
その後、私は現在まで、おそらく何百回、何千回となく、ひや酒を飲んだが、しかし、あんなにひどいめに逢った事が無かった。
ひや酒に就いて、忘れられないなつかしい思い出が、もう一つある。
それを語るためには、ちょっと、私と丸山定夫君との交友に就いて説明して置く必要がある。
太平洋戦争のかなりすすんだ、あれは初秋の頃であったか、丸山定夫君から、次のような意味のおたよりをいただいた。
ぜひいちど訪問したいが、よろしいだろうか、そうしてその折、私ともう一人のやつを連れて行きたい、そのやつとも逢ってやっては下さるまいか。
私はそれまでいちども丸山君とは、逢った事も無いし、また文通した事も無かったのである。しかし、名優としての丸山君の名は聞いて知っていたし、また、その舞台姿も拝見した事がある。私は、いつでもおいで下さい、と返事を書いて、また拙宅に到る道筋の略図なども書き添えた。
数日後、丸山です、とれいの舞台で聞き覚えのある特徴のある声が、玄関に聞えた。