Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

のわき

野分

夏目 漱石

Lesen Sie 野分 (のわき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.508 Zeichen · 189 Bildschirme

Aozora Bunko

御書きになったんですか」

「いえ、とうとう断わりましたがね。それでまだおかしい事があるのですよ。その薬屋で売出しの日に大きな風船を揚げるんだと云うのです」

「御祝いのためですか」

「いえ、やはり広告のために。ところが風船は声も出さずに高い空を飛んでいるのだから、仰向けば誰にでも見えるが、仰向かせなくっちゃいけないでしょう」

「へえ、なるほど」

「それでわたしにその、仰向かせの役をやってくれって云うのです」

「どうするのです」

「何、往来をあるいていても、電車へ乗っていてもいいから、風船を見たら、おや風船だ風船だ、何でもありゃ点明水の広告に違いないって何遍も何遍も云うのだそうです」

「ハハハ随分思い切って人を馬鹿にした依頼ですね」

「おかしくもあり馬鹿馬鹿しくもあるが、何もそれだけの事をするにはわたしでなくてもよかろう。車引でも雇えば訳ないじゃないかと聞いて見たのです。するとその男がね。いえ、車引なんぞばかりでは信用がなくっていけません。やっぱり髭でも生やしてもっともらしい顔をした人に頼まないと、人がだまされませんからと云うのです」

「実に失敬な奴ですね。全体何物でしょう」