Japanische Klassiker mit Furigana
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はまぎく
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (はまぎく) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.907 Zeichen · 29 Bildschirme
「青臭いか知らんが、新しい本少しなり読んでると、粽の趣味なんか解らないぜ」
「そうだ、智識じゃ趣味は解らんのだから、新しい本を読んだとて粽の趣味が解らんのは当り前さ」
岡村は厭な冷かな笑いをして予を正面に見たが、鈍い彼が目は再び茶ぶだいの上に落ちてる。
「いや御馳走になって悪口いうなどは、ちと乱暴過ぎるかな。アハハハ」
「折角でもないが、君に取って置いたんだから、褒めて食ってくれれば満足だ。沢山あるからそうよろしけば、盛にやってくれ給え」
少し力を入れて話をすると、今の岡村は在京当時の岡村ではない。話に熱がなく力がない。予も思わず岡村の顔を見て、其気張りのないのに同情した。岡村は又出し抜けに、
「君達の様に文芸に遊ぶの人が、時代おくれな考えを持っていてはいけないじゃないか」
鸚鵡が人のいうことを真似るように、こんな事をいうようでは、岡村も愈駄目だなと、予は腹の中で考えながら、
「こりゃむずかしくなってきた。君そういう事を云うのは一寸解ったようでいて、実は一向に解って居らん人の云うことだよ。失敬だが君は西洋の真似、即西洋文芸の受売するような事を、今の時代精神と思ってるのじゃないか。