Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (おちぼ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 25.621 Zeichen · 52 Bildschirme
」
なつかしい大木がきてくれたのと、医者からも力を落とすことはないといわれ、矢野も大いに気が引き立った。牛肉を取りにやってふたりは話しながら快く昼食をやった。
矢野はいっしょに上野あたりまで散歩しようというを、今二三日こもっておれ、風を引かんようにせねばいけないなと、ねんごろに注意して大木は帰った。
その後矢野はときどき寝汗をかく。学校へ出られないほど悪くはないけれど、どこかからだのうちに暢びないところのあるような気分がして物がおっくうに思われてならない。矢野は煩悶し出した。このまま学校へ出ていて卒業ができるかも知れないが、同時にからだもおしまいになる。矢野はこう考えて迷い出した。両親へ手紙をやり、友人に手紙をやり、むろん大木にも手紙をやって相談をした。それに対して大木はねんごろに数百言をついやしてさとした。
人間が重いか学問が重いか、いわずと知れた事である。生をそこのうて学問する必要がどこにある。ことに職業的にする学問は、人生の上から見てきわめて小なる問題だ。君が医科を卒業したとて人格の上に別段に光を増さぬごとくに、卒業しないとてさらに人格に損するところはない。