Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (おちぼ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 25.621 Zeichen · 52 Bildschirme
だから、君の一身に取って医科に学ぶということはきわめて小なる問題だ。
したがって、それをやるかやめるかの問題も小なる問題だ。小なる問題だから、どうでもよいのだ。解決を急ぐ必要はない。のん気に気楽にやれ。やれたらやる、いやであったらいつでもやめるとしておけ。小なる希望のために、貴重な精神を労するはおろかではないか、まず学問をばかにしてかかれ、学問のために苦しめられるということははなはだ幼稚な事だ。学問をばかにしておればのん気に学問がやられる。今にわかにやめる必要もなければ、しいてやらねばならぬと思う必要もあるまい。要するに結論を急ぐなかれ、死ぬとも生きるとも早くどうにかきめてもらいたいというのは凡夫のいう事に候う。いつかは消える燈火にしても、あおいで消す必要はなかるべく候う。ただ如来のはからいに任せて自然の解決を待つと、心を長くするの覚悟が何よりたいせつと存じ候う。
矢野の答えはこうである。
お手紙拝読、心を開かれたるように感じ候う。もっとも世俗的な浅薄な考えにのみ焦慮致し、一歩立ちいって根本的に考えるという事ほとんど無之、はずかしき次第に候う。僕は信ずるところ、別してある才能とて無之候えば、ただただ学校へ出て年と流れて、卒業して世の中へ出るよりほかなく、平凡な人間はこれが悲しく候。