Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おちぼ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (おちぼ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 25.621 Zeichen · 52 Bildschirme
鮮明な玲瑯な、みがきにみがいたような太陽の光、しかもそれが自分ひとりに向かって放射されているように、自分の周囲がまぼしく明るい。
野菊やあざみはまだ青みを持って、黄いろく霜枯れた草の中に生きている。野菊はなお咲こうとしたつぼみがはげしい霜に打たれて腐ったらしく、小さい玉を結んでる。こうして霜にたえて枯れずにおっても、いつまで枯れずにはおれないだろう。霜に痛められるのを待たないで、なぜ早くみずから枯れてしまわないのだろう。そんな事を思ってると、あたりの霜枯れにいく匹もイナゴがしがみついてまだ死なずにいる。自分は一匹のイナゴを手にとって見た。まだ生の力を失わないイナゴは、後足をはってしきりにのがれようとする。しかし放してやっても再びみずから草にとりつく力はないらしかった。「逃げようとしたのは、助かろうとしたのではなく、死を待つさまたげをこばんだのだ。」そう思うと同時に、自由を求めて自己を保とうとするのは、すべての生物の本能的要求かしら、という考えが浮かんだ。自分の過去を考えて見れば。自分の現在も将来もわかるわけだ。寂しい心持ちの起こった時にはじゅうぶん寂しがるべきだ。