Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
ホモイはこわくなってしまって、いちもくさんにおうちへ帰りました。今日はおっかさんも野原に出て、うちにいませんでした。
ホモイはあまり胸がどきどきするので、あの貝の火を見ようと函を出して蓋を開きました。
それはやはり火のように燃えておりました。けれども気のせいか、一所小さな小さな針でついたくらいの白い曇りが見えるのです。
ホモイはどうもそれが気になってしかたありませんでした。そこでいつものように、フッフッと息をかけて、紅雀の胸毛で上を軽くこすりました。
けれども、どうもそれがとれないのです。その時、お父さんが帰って来ました。そしてホモイの顔色が変わっているのを見て言いました。
「ホモイ。貝の火が曇ったのか。たいへんお前の顔色が悪いよ。どれお見せ」そして玉をすかして見て笑って言いました。
「なあに、すぐ除れるよ。黄色の火なんか、かえって今までよりよけい燃えているくらいだ。どれ、紅雀の毛を少しおくれ」そしてお父さんは熱心にみがきはじめました。けれどもどうも曇りがとれるどころかだんだん大きくなるらしいのです。
お母さんが帰って参りました。そして黙ってお父さんから貝の火を受け取って、すかして見てため息をついて今度は自分で息をかけてみがきました。