Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎんがてつどうのよる

銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

「さあ」

「あ、あすこにいる。あすこにいる。あんな遠くにいるんだよ」

大臣の子はそっちを見ました。まっ黒な森の向こう側から、虹は空高く大きく夢の橋をかけていたのでした。

「森の向こうなんだね。行ってみよう」

「また逃げるでしょう」

「行ってみようよ。ね。行こう」

二人はまた歩き出しました。そしてもう柏の森まで来ました。

森の中はまっくらで気味が悪いようでした。それでも王子は、ずんずんはいって行きました。小藪のそばを通るとき、さるとりいばらが緑色のたくさんのかぎを出して、王子の着物をつかんで引き留めようとしました。はなそうとしてもなかなかはなれませんでした。

王子はめんどうくさくなったので剣をぬいていきなり小藪をばらんと切ってしまいました。

そして二人はどこまでもどこまでも、むくむくの苔やひかげのかずらをふんで森の奥の方へはいって行きました。

森の木は重なり合ってうす暗いのでしたが、そのほかにどうも空まで暗くなるらしいのでした。

それは、森の中に青くさし込んでいた一本の日光の棒が、ふっと消えてそこらがぼんやりかすんできたのでもわかりました。

また霧が出たのです。