Japanische Klassiker mit Furigana
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かのように
阿部一族・舞姫
Lesen Sie 阿部一族・舞姫 (かのように) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.875 Zeichen · 141 Bildschirme
」
「全くお蔭を持ちまして心得違を致しませんものですから、凱旋いたしますまで、どの位肩身が広かったか知れません。大連でみんなが背嚢を調べられましたときも、銀の簪が出たり、女の着物が出たりして恥を掻く中で、わたくしだけは大息張でござりました。あの金州の鶏なんぞは、ちゃんが、ほい、又お叱を受け損う処でござりました、支那人が逃げた跡に、卵を抱いていたので、主はないのだと申しますのに、そんならその主のない家に持って行って置いて来いと仰ゃったのには、実に驚きましたのでござります。」
「はははは。己は頑固だからなあ。」
「どう致しまして。あれがわたくしの一生の教訓になりましたのでござりました。もうお暇を致します。
「泊まって行かんか。己の内は戦地と同じで御馳走はないが。」
「奥様はいらっしゃりませんか。」
「妻は此間死んだ。」
「へえ。それはどうも。」
「島村が知っているが、まるで戦地のような暮らしを遣っているのだ。」
「それは御不自由でいらっしゃりましょう。つまらないことを申し上げて、お召替のお邪魔を致しました。これでお暇を致します。」
麻生は鶏を島村に渡して、鞋をびちゃびちゃ言わせて帰って行った。