Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
」
音枝が胸をどきつかせているとも知らず、安江は、きげんのよい時のくせで、思いやり深そうにつづける。
「浜ちゃんて、考えてみりゃおもしろい子だよ。本気になっておこったりするとかえっていけないんだよ。せめてうちだけでも、だまって見ててやるんだね。あれで、案外正直なんだよ。あんな子はかえって大それた間ちがいなんておこさないよ。」
何も知らない母に、自分までがかくしごとをしている心苦しさで、音枝は母の顔をみることができなかった。といって、今更うちあけるわけにはゆかない。今はただもう、浜子が無事に帰ってくることだけを念じている音枝に、安江はなおもつづけて、
「ね、いっとくけど、浜ちゃんを少しでも軽べつしたりなんかしちゃあいけないよ。どんな仕事をしようともさ、彼女にしちゃあ、何とかしてやっていきたいあまりのことなんだからさ、少々ぐらい目に余っても、うちの娘だったらどうすると思えばしようがないもの。ね、そうじゃないか。かわいがってやっておくれよ。たのむよ。」
そしてやっと気がついたように音枝の出じたくをみると、
「かえりに、花買ってきておくれ。なんでもいいからさ、白いカーネーションでもいいよ。