Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
一つたのむわ、お安さん。」
「さあ。」
夫のまねをしてそうはいったが、安江としてはそのとき、兵六さんへよりも夫に対しての不服がだんだん胸の中にかたまりかけていた。なぜ夫は、何のかかわりもない子供を、もらうことはできないとはっきりいえないのだろう。たとえかかわりがあったとしても、今はまだそんな気持のないことをはっきりいって断らないのだろう。彼の顔にはそれがはっきり出ているけれど、そんなことはわかろうとしない兵六さんなのも腹が立つ。
安江は思いきっていってみた。
「そんな大事なお得意さんの子なら、何の関係もない私らより、兵六さんちで育てたら。子供のないのは、おたがいじゃありませんか。」
すると兵六さんはちょっとうろたえた顔をし、
「いやあ、商人というものはいそがしいてな。実は今、うちのやつが見ることは見てるんだがね、手がまわらんらしい。毎日ヒステリーじゃ。」
「へえ、それでうちへもってきたんですか。」
「いや、そういうわけでもないけどさ、うちの女房とお安さんじゃあ性格がちがう。何しろ、うちのやつときたら子育てのできるおなごじゃないらしい。そこへいくと、何といってもお安さんはやさしい。