Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
」
「うん、やるよ。そしたらこんどはおねえちゃんはおとなの自転車だよ。」
日曜日の朝など四輪車と自転車は家のまわりをぐるぐるまわる。冬太郎が一生けんめいになって、ちょこちょこと忙しくペダルをふむあとから、音枝はゆうゆうとついてゆく。そして冬太郎を誘うように歌いだす。
あれ あれ なんでしょね
冬太郎が幼稚園で習ってきた歌だ。冬太郎は自慢の大声で、
お顔 お顔 なでている
おかんか おかんか さすってる
ああ 風さんね
聞きながら文吉が安江にとう。
「おかんかって何のこったろう。」
「髪ですよ。」
「いやったらしいね。わざわざ甘ったれにしてるようなもんだね。」
「そうよ。冬太郎が歌うとよけいおかしいわよ。」
しかし夫婦はある幸福感にひたっている。
「大きくなったわね。子供なんて、だまっててもそだってくれるんだからありがたいわ。」
「へっ。つらいつらいと後悔ばっかりしてるくせに。」
「でも、あんなのみてると忘れちゃう。――子育てが苦労などとはつゆ思うまじくそうろうだわ。わたしたちってやっぱりお人よしかしらん。」
「そうだよ。だからふたりもおっつけられたんだよ。」
「でも、子供らのためにはふたりになってよかったと思わない?」