Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
だが文吉は文吉で別のむな算用をしていた。
――進君の権利金とさし引すれば、とんとんさ……
彼は安江には二千円といったが、ほんとは三千円を兵六さんに出していたのだった。
さっぱりと思いあきらめると、あまり苦にしないのが安江のたちである。毎日の忙がしさも彼女の頭から兵六さんを追い出していることが多い。しかし、夏樹をかかえて主婦代りの音枝は、進君をとおして毎日のように兵六さんのうわさを聞いていた。それをあんばいして安江に告げるのである。
「おかあさん、進君のうちね、ずい分たくさん兵六おじさんにお金預けたんだってよ。」
「へえ、でもそんなこと、わたしの知ったこっちゃないよ。」
「そりゃそうよ。でも、かわいそうみたいよ。それ、進君の何年間かの生活費なんですって。月々わたしてもらう約束なのにさ、兵六おじさん、なかなかくれないらしいわ。」
「そんなこと、わたしが聞いてもしようがないじゃないか。」
「ごめん。」
音枝は素直に引きさがるのだが、やがてまた安江の顔色をうかがうようにして、
「ね、おかあさん、進君が五百円かしてくれっていってんだけど。兵六おじさん、何べん行ってもあえないんですって。