Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきやなぎ

雪柳

泉 鏡花

Lesen Sie 雪柳 (ゆきやなぎ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.054 Zeichen · 90 Bildschirme

Aozora Bunko

間淵に、例の「魔道伝書」がありましょう。女房に相伝していないと言われますか――お聞きになれば分るんですが。

「何を差上げます。ご新姐さん。」

うしろの空地に、つめ襟の服と、印半纏、人影が二つ三つさして来た。

「私は。……」

「しばらく、お見かけ申しません。」

「ご病気だった。それだもの、湯ざめをなさると不可い。猪口でなんぞ、硝子盃だ、硝子盃。しかし、一口いかがです。」

「では。わざと一つだけ。」

で、硝子盃から猪口へ通わせる。何を通わせるんだか、さながら手品の前芸です。酔方をお察し下さい。

「ご勘定、いいんですよ。」

「よくはありません。」

「私におまかせなさいまし。」

「実はおまかせ申したいんです。溝へ打棄らないで、一本松へ。」

「はあ、それはご趣向。あとで、お駕籠でお迎いに参りましょう。」

「棺桶といえ、お閻魔殿。――ご馳走でした。……お冬さん、そこで、一本松までは遥々ですか。」

「ええ、ええ、遥々……ここから小石川柳町もっと、本所ほどもありましょうか、ほほほ――そこの(ぞうしき)から直ぐですわ。」

「そいつは、心中を済ましたあとです。」

「まあ、(ぞうしき)という町の名。