Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Lesen Sie 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) von 木村 荘十 (きむらそうじゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.859 Zeichen · 76 Bildschirme
沈大佐は洋風の机の前で書類を調べていた。孫軍曹を見ると、艶のある、右と左と大きさの違う眼をぐっと開いて、
「貴様は世界一の大馬鹿者だぞッ」
と呶鳴った。軍曹は来たなッと思ったが、最大級の言葉を使うのは大佐の上機嫌の時の癖なのでそう驚きもしなかった。
「何とか云え……貴様は役にも立たん小孩の死骸を掘出すのに、鉱山中の坑夫の仕事を数時間も邪魔したそうだが」
「大佐殿、小孩は生きながら埋められたのでありまして――」
「莫迦! 埋ってしまったものが生きているか、死んでいるか誰に分る。以後坑内のことに干渉は許さん。いいか、覚えて置け。抗戦には金が要るんだ。国家は今、如何なる犠牲を払っても、多量の錫を美国へ送らなければならないのだ」
「しかし、大佐殿」
孫軍曹は、私邸に呼ばれている心安さや、部屋の様子や、大佐の態度に、従卒時代の親しみを感じながら、ぼそぼそと云った。
「少年達の待遇は……その……極度に酷いのでありまして、美国人にでも知れましたら、黙って居らんだろうと思うのであります」
「貴様、何処でそんなしゃれた文句を聞き噛って来たんだ。それだから世界第一の大馬鹿者だというんだ。