Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねん
青年
Lesen Sie 青年 (せいねん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.670 Zeichen · 246 Bildschirme
黒繻子の領の掛かったねんねこ絆纏を着て、頭を櫛巻にした安の姿を、瀬戸は無遠慮に眺めて、「こんなお上さんの世話を焼いてくれる内があるなら、僕なんぞも借りたいものだ」と云った。「田舎者で一向届きませんが、母がまめに働くので、小泉さんのお世話は好くいたします」と謙遜する。
「なに、届かないものか。紺足袋を穿いている処を見ても、稼人だということは分かる」と云う。
「わたくし共の田舎では、女でも皆紺足袋を穿きます」と説明する。その田舎というのが不思議だ。お上さんのような、意気な女が田舎者である筈がないと云う。とうとう安が故郷は銚子だと打明けた。段々聞いて見ると、瀬戸が写生旅行に行ったとき、安の里の町内に泊ったことがあったそうだ。いろいろ銚子の話をして、安が帰った跡で、瀬戸が狡猾らしい顔をして、「明日柳橋へ行ったって、僕の材料はないが、君の所には惜しい材料がある」と云った。どういうわけかと問うと、芸者なんぞは、お白いや頬紅の effet を研究するには好いかも知れないが、君の家主のお上さんのような生地の女はあの仲間にはないと云った。それから芸者に美人があるとか無いとかいう議論になった。