Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいねん

青年

森 鴎外

Lesen Sie 青年 (せいねん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.670 Zeichen · 246 Bildschirme

Aozora Bunko

純一は自分の陰気な部屋へ、大村と一しょに一種の活気が這入って来たような心持がした。そして火鉢の向うに胡坐を掻いた、がっしりした体格の大村を見て、語気もその晴れ晴れしさに釣り込まれて答えた。「なに。丁度好いと思っていました。どこと云って行くような処もないのですから」

大村の話を聞けば、休暇中一月の十日頃まで、近県旅行でもしようかと思う、それで告別の心持で来たということである。純一は心から友情に感激した。

一つ二つ話をしているうちに、大村が机の上にある青い鳥の脚本に目を附けた。

「何か読んでいるね」と云って、手に取りそうにするので、純一ははっと思った。中におちゃらの名刺の挟んであるのを見られるのが、心苦しいのである。

そこで純一は機先を制するように、本を手に取って、「L'oiseau bleu です」と云いながら、自分で中を開けて、初の方をばらばらと引っ繰り返して、十八ペエジの処を出した。

「ここですね。A peine Tyltyl a-t-il tourn le diamant, qu'un changement soudain et prodigieux s'opre en toutes choses. ここの処が只のと書きだとは思われない程、美しく書いてありますね。