Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
たぶん東京にいられるのでしょう。御住所がわかれば、早く準備して、両親に頼んで、出してもらおうと思います。姉は来年にならねば帰りません。私は、深い悲哀の味を知った、お翁さんみたいな人の慈悲に包まれたい気がします。そして私自身は、慈悲深いモンクのようなものになって、世の傷ついたたましいの一つの慰めの Refuge になりたいのです。私は忘れ得ぬ人々のさまざまな淋しい生活を思うときに、それらの人々の友としてだけでも生きていたい心地がいたします。いつでも私を愛してくださいませ。
本田さんも不幸な人ですね、私の家に今日は来て下さるはずですけれど、この雨ではどうですかしら。
お絹さんは広島のある病院に勤めています。ホームにいのちを見いだそうとする彼女のねがいに、私のような淋しいあくがれでどうして応じられましょう。私はおなかのうちで深く彼女のいじらしい姿を抱き収めています。人生の永い悲哀と恨みとは私の心の底に沁み込んで私の魂の本質になりました。あなたの二十日ほど寝起きなさったあの裏座敷に、妹の上京後は私ひとりで陰気くさい顔をして、暮らしています。今日はことに雨が煙るように降って心が沈んでいけません。