Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

なるとひちょう

鳴門秘帖

吉川 英治

Lesen Sie 鳴門秘帖 (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.957 Zeichen · 114 Bildschirme

Aozora Bunko

すさまじい一合二合! そこでガッキと鍔が食いあったが弦之丞、坂の下寄りへ廻っていたので、柄手をねじって、ひッぱずした。

「あっ!」と、その時、孫兵衛のほうに、不意に息が抜けたのは、ヒタ押しに上方から鍔競を押す気ごみであったらしい。かれの上体は弾みをくって、坂を斜めに泳いでしまった。すると、

「おのれッ」と、また一人。

小高い所から飛び下りて、片手かぶりの大刀を、そのまま梨割りにふるって落してきたのは、殿をしろと孫兵衛にいわれていた、天堂一角。

いつまで周馬の現われぬのに業をにやして、もう我慢ができないというふうに、片手上段で飛び下りたが、早くも弦之丞、剣下を交わしてしまったのみか、裾を払って、その隙に、一方の低地へ駈け下りた。

そこは最前、弦之丞がここへ来る前に、三人を初め原士のすべてが、たむろをしていた草原で、わざとそこへ走ったのは、なお闘うべく地相を選みなおしたものか。

かれが平地へ立ちなおったのをみると、草原の隅に身を屈していた旅川周馬、ムクムクと身を起こして、しずかに近くへ近くへと這いまわって行った。――そのまに一角とお十夜は、さらに猛然と、切ッ尖をならべ、たとえどんなことがあるとも、今夜こそは弦之丞を刺しとめずにはおかぬという気勢を示した。