Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
Lesen Sie 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 296.741 Zeichen · 584 Bildschirme
つまり、左の方から云って、富貴の英町旗――信仰の弥撒旗となっていたのが、逆になったのだから……そこに怖ろしい犯人の意志が現われてくるんだ」
「何が?」
「Mass(弥撒)と acre(英町)だよ。続けて読んで見給え。信仰と富貴が、Massacre――虐殺に化けてしまうぜ」と法水は検事が唖然としたのを見て、「だが、恐らくそれだけの意味じゃあるまい。いずれこの甲冑武者の位置から、僕はもっと形に現われたものを発見け出すつもりだよ」と云ってから、今度は召使に、「ところで、昨夜七時から八時までの間に、この甲冑武者について目撃したものはなかったかね」
「ございません。生憎とその一時間が、私どもの食事に当っておりますので」
それから法水は、甲冑武者を一基一基解体して、その周囲は、画図と画図との間にある龕形の壁灯から、旌旗の蔭になっている、「腑分図」の上方までも調べたけれど、いっこうに得るところはなかった。画面のその部分も背景のはずれ近くで、様々の色の縞が雑然と配列しているにすぎなかった。それから、階段廊を離れて、上層の階段を上って行ったが、その時何を思いついたのか、法水は突然奇異な動作を始めた。