Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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のぶこ

伸子

宮本 百合子

Lee 伸子 (のぶこ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 232.543 caracteres · 466 pantallas

Aozora Bunko

今になって変事でもあったのでは堪らない。

「名があったこと?」

「さあどうだったか……」

その落着きようが、伸子には不自然に思え、不愉快であった。電報は時事漫画の下から出て来た。発信人ツクダという文字を見て、伸子は幾分安心した。

二カゴゴニウコウとある。

「二日――二日って云えば今日だわね」

「そうさ」

「変だわね……二日午後入港とあるんだけれど……」

時計を見、伸子は一どにあわただしい困惑した心持になった。午後というだけでは、午後一時なのか六時なのかさえ判明しない。

「私、訊いて見るわ」

伸子は、電話をかける間も心配なようにして、郵船会社に問い合せた。若い事務員が、ぞんざいに、

「今日入港します」

と答えた。

「何時頃? 夕方ですか」

「いいや、早いですよ、もう港外にいるでしょう。お迎えなら早くいらっしゃらないと駄目ですよ」

伸子は、妙な顔をして電話口から戻った。

「――やはり今日なんですって……」

「何だい、その顔は」

多計代は、突っ立っている伸子を見上げて苦笑した。

「ぼんやりしていちゃあいけない、行くなら行くで、父様に申上げるなりなんなりおしな」

部屋で着物を着換えながら、伸子は不意打ちの気がした。