Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lee 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 306.118 caracteres · 613 pantallas

Aozora Bunko

などと少壮な武者輩の間には、不平の声が紛々とあった。

武力をかけて、自分等のなした大業に、そういう私情だの、裏面の処置があっては、画龍点睛を欠くものだ。平家のため、将来を思うならば、頼朝は助けおくべきものではない――という強硬な論議がかなり聞えるのだった。

「そればかりではない」

と、一部強硬な仲間ではまた、寄々に云う。

「常磐の罪はどう決まったのか。彼女の抱えている男の子三名のご処分も、高札の面には見えていない。問罪所の沙汰もあれきり聞かぬ。いぶかしい事ではある。闇から闇へのご処置ぶりというべきだ。何かあれにも、裏面があるのではないか」

うわさは、うわさを生む。

その常磐は近頃、獄から下げられて、七条朱雀あたりの小館に、母や子どもらと共に無事にいる。

そして折々、そこの門には、主の知れぬ輦の着く夜などあって、口さがない町の凡下たちは、

(六波羅様が忍ばるる)

などと専ら取沙汰しておるぞ――と、それをまた、事々しく、いかにもほんとらしく、取沙汰して伝えて来たりする者がある。

常磐の美しいことは有名であるし、清盛が女性に脆い人であることも、若い時分の行状からでも、隠れない事実である。