Clásicos japoneses con furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lee 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 188.242 caracteres · 380 pantallas
「死の連想が恐ろしいのだ。……そうして本当に恐ろしいのは、生きているということだ。……死の連想に脅かされながらいつまでも人間は生きたがる。……それは恐ろしさを味わいたいからだ。……人生に恐怖がなかったら、どんなに退屈なものだろう。……臆病者は自殺する。死の連想に喰われたのだ。……それはそうと降らねばよいが」
チラリと陶器師は空を見た。
空は一様に灰色であった。
今は真昼に相違なかった。
だが太陽は見えなかった。
一所黒雲が塊まっていた。縁が一筋白かった。そこに太陽がいるのかもしれない。
薪を一本手に取ると、陶器師は火口へ押し込んだ。パッと火の子が四散した。その一つが飛んで来て、陶器師の左の頬を焼いた。
「信玄も困っているだろう。いかに戦は強くとも、悪い病気には勝てまいからな」
「そうだ」と薪兵衛は頷いた。「周章てているということだ」
「不レ動如レ山、この旗標も無効かな」
「それに上杉が兵を出して、国境へ逼ったということだ」
「そうか、いよいよ面白いな」
「北条殿も兵を出し、やはり国境へ逼ったそうだ」
「ううむ、そうか、北条殿もな」陶器師は妙に息苦しそうに、
「殿には益々元気らしいな。