Clásicos japoneses con furigana
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lee 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 188.242 caracteres · 380 pantallas
そうしてこれは成功した。駿河へ行って今川家を訪ね、俺は奥方の寵を受け、園は義元の寵を受けた。だが三月目に逃げ出した。お手もと金を奪い取り、二人こっそり手に手を取り。……江州へ入っては佐々木家へ仕え、京へはいっては三好家へ仕え、播磨へ行っては別所家へ仕え、出雲へ行っては尼子家へ仕え、備前へ行っては浮田家へ仕え、安芸へ行っては毛利家へ仕えた。いずれも二月か三月であった。逃げる時はいつも盗みをした。体を穢すに従って、妻は益々美しくなり、そうして俺も美しくなった。二人はどうしても離れられなかった。ああ悪の美の牽引力! ……四国へはいっては長曽我部へ仕え、九州へ渡っては大友家へ仕え、肥前へ行っては竜造寺家へ仕え、薩摩へ入っては島津家に仕えた。……そのうち故郷が懐しくなり、窃り二人で帰って行った。そうしてそこで俺達は聞いた、北条内記が国を遁がれ、女敵討ちに出立したと!」
月子の声が聞こえて来た。
「いつまでもいつまでも、小舟は漂って行きました。『見し夢の朝妻船や立ちかへる涙ばかりを袖にのこして』こう白拍子は詠いました。涙が壺に充ちました。また覆けなければなりませんでした」