Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

みちくさ

道草

夏目 漱石

Lee 道草 (みちくさ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 145.812 caracteres · 293 pantallas

Aozora Bunko

「ええ、針を持つのは毒ですけれども、本位構わないでしょう。それも始終読んでいるんじゃありませんから」

「しかし疲れるまで読み続けない方が好かろう。でないと後で困る」

「なに大丈夫です」

まだ三十に足りない細君には過労の意味が能く解らなかった。彼女は笑って取り合わなかった。

「御前が困らなくっても己が困る」

健三はわざと手前勝手らしい事をいった。自分の注意を無にする細君を見ると、健三はよくこんな言葉遣いをしたがった。それがまた夫の悪い癖の一つとして細君には数えられていた。

同時に彼のノートは益細かくなって行った。最初蠅の頭位であった字が次第に蟻の頭ほどに縮まって来た。何故そんな小さな文字を書かなければならないのかとさえ考えて見なかった彼は、殆んど無意味に洋筆を走らせてやまなかった。日の光りの弱った夕暮の窓の下、暗い洋燈から出る薄い灯火の影、彼は暇さえあれば彼の視力を濫費して顧みなかった。細君に向ってした注意をかつて自分に払わなかった彼は、それを矛盾とも何とも思わなかった。細君もそれで平気らしく見えた。

八十五

細君の床が上げられた時、冬はもう荒れ果てた彼らの庭に霜柱の錐を立てようとしていた。