Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 142.597 caracteres · 289 pantallas
四
「倉松とか言ったね、竹乗りは鮮やかだということだが、ちょいと身体を見せてくれ」
「ヘエ――」
平次は、ガラッ八に眼配せすると、二人がかりで、倉松の身体を調べました。あわてて袢纏を引っかけて、襟も裾も合ってはいませんが、他には別に不審の廉もなかったのです。
「昨夜寝た場所と、お前の荷物を見せて貰おうか」
「…………」
黙って案内したのは、汚い楽屋。男達三四人はそこに雑魚寝をする様子で、まだ床も敷きっ放しですが、何の変ったところもなく、倉松の荷物という、小さい竹行李を、引くり返して調べたところでも、着換えの袷の外には何にも出て来ません。
平次はがっかりした様子で外に出ました。
四
「親分、あてが外れましたね」
ガラッ八、犬っころのようにその後に従います。
「外れるものか――みんな思った通りだよ」
「だって何にも証拠はないじゃありませんか」
「証拠はありすぎるよ」
「ヘエ――」
「たとえば、これだ」
平次は裏木戸の外のちょっと人目につかぬ物蔭に踞むと、泥と血に塗れた、匕首を一振持って来ました。
「おや? そいつはどこに?」
「溝板の隙間に打ち込んであったよ」
「それじゃ、あの野郎だ。