Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 142.597 caracteres · 289 pantallas
二
お北の言葉で、次第に事件の輪郭が明らかになって行くようです。
「その子の本当の親元はどこなんだい」
と平次、これは肝腎の問でした。
「それが解りません。五年前の夏、天神様の門の外で拾って来た――と言って、白羽二重の産衣に包んで、生れたばかりの赤ん坊を抱いて来ましたが、赤ん坊に付いていたお金は少しばかりではなかった様子で、あちこちの借りなど返したのを、私は子供心に覚えております」
「伊之助親方は知っているだろうな――八、こいつは一向つまらない話らしいぜ、手前の智恵でも埒が明きそうだ、やってみるがいい」
平次は黙って聴き入る八五郎を顧みます。
二
それから二日目、平次が新しい仕事に喰い付いていると、気のない顔をしてガラッ八は、帰って来ました。
「何をニヤニヤしているんだ、乙松の行方が解ったのか」
と平次。
「面目ねえが、何にも判りませんよ」
「それが面目のない面かい」
「これでもせいぜい萎れているつもりなんだが、どうも可怪しくてたまらないんで」
「何が可怪しい」
「二日二た晩、伊之助親方と呑んでいたんだが、酒ならいくらでも呑ませるくせに、あの話となるとどうしても口を開かねえ、あんな頑固な爺は滅多にありませんね、親分」