Clásicos japoneses con furigana
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したやそうわ
下谷叢話
永井 荷風
Lee 下谷叢話 (したやそうわ) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 122.971 caracteres · 246 pantallas
秋雨春風往又還。書剣三年飢走客。馬頭飽見総房山。」〔糸ノ如ク官道汀湾ニ傍フ/秋雨春風往キテ又還ル/書剣三年飢走ノ客/馬頭見ルニ飽ク総房ノ山〕と吟じた。東金の寓舎にあっては「只道悪帰勝美遊」〔只道フ悪帰ハ美遊ニ勝ルト〕といい泉村を過ぎては「山風不管帰愁切。」〔山風管セズ帰愁切ナリ〕の語を洩した。要するにこのたびの房総行は初より興がなかったものと思われる。これに加るに枕山は或日道に酔うて折角懐中にした売文の銭を落してしまった。『詩鈔』に「遺金歎」五言古詩が載っている。
枕山が家に還ったのは五月の初である。正にこれ「蒲緑榴紅雨霽時。」〔蒲ハ緑榴ハ紅雨霽ルル時〕にして、江戸の町々には鍾馗を画いた幟がひらめいていた。五月十二日に枕山は竹内雲濤、大沢順軒らと共に都て四人、舟を柳橋に艤して月を賞した。七律の頸聯に「只得佳人頻一笑。何妨才子共長貧。」〔只佳人ノ頻リニ一笑スルヲ得/何ゾ妨ゲンヤ才子共ニ長貧ナルヲ〕と言っているから酒を侑る美人も舟の中にいたのであろう。
梅雨の一日、枕山は横山湖山と共に竹内雲濤が海棠詩屋と称した神田旅籠町の家に往きその詩会に列席した。