Clásicos japoneses con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lee 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 196.229 caracteres · 389 pantallas
三
「お前さんの番か。なんじゃ」
「アノ、あたしは一生懸命につとめているつもりですけれど、お姑さんの気にいらなくて、毎日つらい朝夕を送っていますけれど――」
泰軒先生ケロリとして、
「ふん、そのようすじゃア、お姑さんの気にいらねえのはあたりまえだ。自分では勤めているつもりですけれど……と、その、けれどが、わしにも気にいらねえ」
こうして毎日夜になると、泰軒先生の家は、このトンガリ長屋の人事相談所。
三
付木屋の花嫁は、たちまち柳眉をさかだてて、
「あら、こんなことだろうと思ったよ。年寄りは年寄り同士、泰軒さんもチラホラ白髪がはえているもんだから、一も二もなくお姑さんの肩をもって」
「コレコレ、そういう心掛けだから、おもしろくないのだ。老人は先が短いもの、ときにはむりを言うのもむりではないと考えたら、お姑さんのむりがむりじゃなく聞こえるだろう」
「だって、うちのお姑さんたら、何かといえば、あたしのことを廓あがりだからと――」
「そう言われめえと思ったら、マア、いまわしの言ったことをよく考えて、お姑さんの言うむりをむりと聞かないような修行をしなさい。そのうちには、お前さんからもむりのひとつも言いたくなる。