Clásicos japoneses con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lee 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 196.229 caracteres · 389 pantallas
奇妙な俗説があります。頭のテッペンから足のさきまで、この尺取り虫に尺を取られると、命がないという。
嘘かほんとうかわからないが、櫛巻お藤、それを信じている。
信じて疑わない。
で、ふだんなら尺取り虫を飼って、弾く三味線の音につれ、何匹もの虫が背を高く持ちあげては、伸びたり縮んだりしてはいまわる。それが、いかにも虫の踊りに見えるところがお愛嬌の売りもの。
だが、すごい遊芸です。まかりまちがえばこの虫に相手の尺を取らして、ほんとに死ぬかどうか、見たいものだと考えているお藤、最大の武器をたずさえて道中している気だ。
一時木曽街道へ出たのですが、まもなく引っかえして、気まぐれの一人旅。こんどはこの東海道を、足の止まるところまで伸そうという考え。
思い出すのは、左膳のこと……また。
「どうしたろうねえ、あのチョビ安って子は。あたしが連れて、虫踊りの門づけに、八百八町を流し歩いたこともあったッけ。こましゃくれた、かあいい児だったがねえ」
と、神奈川の街道筋で、ボンヤリ追憶にふけっているところへ出現したのが、鼓の与吉だったのです。もうすっかり世を捨てたつもりのお藤姐御、与吉を見ても知らん顔して、つっぱねようとしたのだが。