Clásicos japoneses con furigana
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だらくろん(ぞくだらくろん)
堕落論・日本文化私観 他二十二篇
Lee 堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (だらくろん(ぞくだらくろん)) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 84.198 caracteres · 171 pantallas
常に物が見えている。人間が見えている。見えすぎている。どんな思想も意見も彼を動かすに足りぬ。そして、見て、書いただけだ。それが徒然草という空前絶後の批評家の作品なのだと小林は言う。これはつまり小林流の奥義でもあり、批評とは見える眼だ、そして小林には人間が見えすぎており、どんな思想も意見も、見える目をくもらせず彼を動かすことはできない。彼は見えすぎる目で見て、鑑定したままを書くだけだ。
私は然し小林の鑑定書など全然信用してやしないのだ。西行や実朝の歌や徒然草が何物なのか。三流品だ。私はちっとも面白くない。私も一つ見本をだそう。これはただ素朴きわまる詩にすぎないが、私は然し西行や実朝の歌、徒然草よりもはるかに好きだ。宮沢賢治の「眼にて言ふ」という遺稿だ。
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず
血も出つゞけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといい風でせう
もう清明が近いので
もみぢの嫩芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波を立て
あんなに青空から
もりあがつて湧くやうに
きれいな風がくるですな