Clásicos japoneses con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lee 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 231.525 caracteres · 463 pantallas
喜左衛門は、膝を打って、
「それはよいお考えだ」
村田与三も、
「自分たちに取っても一興、さっそく、そう返事をやろうではないか」
と、話は決まる。
――戸外では、城太郎、
「アアア……遅いなあ」
欠伸をしていたが、やがて、彼のすがたを嗅いで、のっそり寄って来た大きな黒犬を見ると、こいつよい友達と、
「やい」
耳をつかんで引き寄せ、
「すもうを取ろう」
抱きついて、引っくり転した。
よく自由になるので、二、三度手玉にとって抛ったり、上顎と下顎を手で抑えて、
「わんといえ」
そのうちに、何か、犬の癇に触ったことがあるとみえ、いきなり城太郎のすそへ噛みついて、犢のように唸りだした。
「こいつ、おれを誰だと思う」
木刀に手をかけて、彼が見得を切ると、犬は、喉を太くして、猛然と、小柳生城の兵を奮い起たすような声で吠えだした。
こつうんッ――
と、木剣が一つ、犬のかたい頭に石を打ったような音をさせると、猛犬は、城太郎の背へかぶりつき帯を咥えて、彼の体を振り飛ばした。
「生意気なっ」
彼の起つより、犬のほうが遥かに迅かった。ギャッと、城太郎は、両手で顔を抑えた。
そして、逃げ出すと、