Clásicos japoneses con furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Lee 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 119.820 caracteres · 235 pantallas
8 顔のない死体
そういうものと、ハッキリした殺人罪との境界線が問題なのである。「プロバビリティーの犯罪」はこの境界線の前後にあるものと思うが、そこに確然たる一線を引くことは、非常に困難であろう。それだけに、この問題には最も深い考慮を要するのではないであろうか。
(「犯罪学雑誌」昭和二十九年二月号)
8 顔のない死体
従来探偵小説に使用せられた、おびただしいトリックの中に、「顔のない死体」と名づける一連のトリックがある。
殺人事件の被害者の顔を、全く見分けられないようにして、その身元を不明にし、または、他の人物の死体であるかの如く装っておくことは、犯人にとってはなはだ有利だからである。実際の犯罪でも、このトリックは時として行われるが、小説では一層よく使われてきた。ことに探偵小説未発達の時代によく使われた。現在では顔の見分けられぬ死体が出てくれば、読者はすぐ「ハハア、あのトリックだな」と勘づいてしまうので、もう余り使われなくなっている。そこで作者の方では、いま一つその裏をいって顔をつぶして他の人物らしく見せかけてあったというのは、実は嘘で、やっぱり最初推定された人物の死体であった、というような手を考えるが、これもあまり面白くはない。