Clásicos japoneses con furigana
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「しなゆうき」
支那游記
Lee 支那游記 (「しなゆうき」) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 51.859 caracteres · 105 pantallas
「女傑ですね。第一若いのに驚きました。」
「あの人は何でも若い時分に真珠の粉末を呑んでいたそうです。真珠は不老の薬ですからね。あの人は鴉片を呑まないと、もっと若くも見える人ですよ。」
その時はもう林黛玉の跡に、新に来た芸者が坐っていた。これは色の白い、小造りな、御嬢様じみた美人である。宝尽しの模様を織った、薄紫の緞子の衣裳に、水晶の耳環を下げているのも、一層この妓の品の好さを助けているのに違いない。早速名前を尋ねて見たら、花宝玉と云う返事があった。花宝玉、――この美人がこの名を発音するのは宛然たる鳩の啼き声である。私は巻煙草をとってやりながら、「布穀催春種」と云う杜少陵の詩を思い出した。
「芥川さん。」
余洵氏は老酒を勧めながら、言い憎そうに私の名を呼んだ。
「どうです、支那の女は? 好きですか?」
「何処の女も好きですが、支那の女も綺麗ですね。」
「何処が好いと思いますか?」
「そうですね。一番美しいのは耳かと思います。」
実際私は支那人の耳に、少からず敬意を払っていた。日本の女は其処に来ると、到底支那人の敵ではない。日本人の耳は平すぎる上に、肉の厚いのが沢山ある。