Clásicos japoneses con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lee 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 684.899 caracteres · 1374 pantallas
「ま。お待ちなさい」
と止めたのは、荘の客、病尉遅の孫立だった。
「――率先、あなた方が躍り出たら、またもや折角な大魚を獲り逃がしましょう。まずそれがしと孫新が一隊を拝借して討ッて出ます。お三方は郭門の蔭にひそみ、われわれが、宋江の退路を断ッたとみたところで、いちどに吊り橋を渡って包囲したらどんなものでしょう?」
「む。いい考えだ。では先陣を切ってくれ。おう、この馬をそちに遣る」
長兄の祝龍は、みずからの愛馬を、孫立に与えた。それは“烏騅”と名のある漆黒の馬だった。
陣鼓、喊声の沸く中を、孫立と孫新の一隊は、敵の前面へ馳け出しざま、
「梁山泊の盗ッ人ども、この祝朝奉家の内には、登州守備隊の提轄、孫立以下の者が、先頃から客となっていたのを知らぬのか。どいつもこいつも引っ縛げて、御用とするから覚悟をしろ」
と、敵のみか、後ろの城門へも聞えるような大音声でまず呶鳴った。
たちまち戦塵が煙り立ッた。
無数な人渦のなかに、無数な剣戟がひらめきうごく。
宋江の陣からは、せつな。
「おうッ、捕れるものなら生け捕ってみろ、没遮の穆弘とはおれのこった!」
つづいて、また。