Clásicos japoneses con furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lee 照葉狂言 (てりはきょうげん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 49.730 caracteres · 100 pantallas
」
「小母さん、何ですね。」
「何でもないが少しその談話があるで、何じゃよ。お前さんはほんとに小児の時から可愛らしかった。色が白くての、ぼちゃぼちゃと肥って、頬ッぺたへ噛りつきたいような、抱いてみたいような、いやもうちょっと見ると目がなくなるくらいじゃった。それもそうかい、あんたの母様はな、何でもこのあたりに評判の美い女で、それで優しくって、穏当で、人柄で、まことに愛くるしい、人好のする、私なんか女じゃが、とろとろとするほど惚れていました。その腹の貢さんじゃ。これがまた女の中で育ったというもので申分の無いお稚児様に出来ているもの。誰でも可愛がるよ、可愛がりますともさ。はははは、内のお雪なんかの、あんな内気な、引込思案な女じゃったけれど、もう、それは、あんたの事と言うたら、まるで狂気。起きると貢さん、寝ると貢さん、御飯を頂く時も貢さん、何でも貢さんで持切ってな、あんたがこっちに居なくなっても、今頃はどうしておいでなさるじゃろ。船の談が出りゃ、お危い。雨が降りゃ、寂しかろ。人なつッこいお児じゃったから、どんなに故郷へ帰りたかろ。風が吹けば、風が吹く、お風邪でも召すまいかと、それはそれは言続け。