Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Lee 照葉狂言 (てりはきょうげん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 49.730 caracteres · 100 pantallas

Aozora Bunko

五

そうしちゃ暖めておいて、いらっしゃる時敷かせますからね、きっとよ。」

「ああ。」

「ほんとうかい。」

「きっと!」

「嬉しいねえ。」と莞爾として、

「じゃあね、晩くなりましたから今夜はお帰んなさいな。母様がお案じだろうから。」

母はあらず。

「母様じゃあないの。伯母さんなの。」

「おや、母様ないの。」

「亡くなったの、またいらっしゃるんだッて、皆そう云うけれど、嘘なの。もうお帰りじゃない、亡くなってしまったんだ。」

「まあ。」と言いかけてまた瞻りしが、頷く状にて、

「じゃあその伯母さんがお案じだろうから、私が送って行ってあげましょう、ね。鳥居前ッて言うのはどこ? 待伏をしてると不可いから。」

「直、そこだよ。」

五

「わけ無しだね。ちょいと衣物を着替えて来るから待っていらっしゃいよ。小稲さん、遊ばしてあげておくれ。」

「はい。」

ばらばらと女ども五六人、二人を中に取巻きたり。小稲と云うがまず笑いて、

「若お師匠様、おめでとう存じます、おほほほほほ。」

小親は素知らぬ顔したり。重子というが寄添いつつ、

「ちょいと、何がおめでたいのさ。」

「おや、迂濶だねえ。知らないのかい。」

「はあ、何ですか。