Clásicos japoneses con furigana
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Lee 貞操問答 (ていそうもんどう) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 200.240 caracteres · 399 pantallas
六
」
「無いわ、でも、すぐあるかもしれないわ。」
「美和子ちゃんの好きなタイプの男って、どんな人?」
「例えば……」そう云いかけて、たちまち頬を赤くしたかと思うと、匂うほど、女になってしまうのだった。
美沢は、美和子と話していると、自分の心が楽しく弾み上って来るのを感ぜずにはいられなかった。
彼は、美和子を女らしく感じた途端、脚をひっこめて、たばこに火をつけた。
「あたしにも一本……」そういって、美和子は、美沢のさし出したチェリイの箱から、一本とり出して、可愛い手付で火をつけると、
「ねえ。活動に行かない?」と、促した。
「こんな真昼に、暑いじゃないか。」
「冷房装置のある所へ行けば、ここよりは、よっぽど涼しいわ。」
美沢は、苦笑しながら、
「美和子ちゃん、僕も不良だぜ。あんまり、くっついていると、こわいぜ。」
「どうするの?」
「さあ! 何をするか……」
「美沢さんなんか、こわくないわ。新子姉さんに、甘いところ、さんざん見ているんだもの。そんなおどかしきかないわ。ねえ、シネマへ行きましょうよ。」
六
時には、妖婦のように色っぽく、時には天真爛漫の子供のように無邪気な美和子を、美沢は持ち扱いながら、結局……妖婦らしいところには、眼をつむって、愛らしい少女らしいところだけを、見ておればいいのだと思った。