Clásicos japoneses con furigana
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Lee 貞操問答 (ていそうもんどう) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 200.240 caracteres · 399 pantallas
新子も、それを見ている内に、一瞬いそいそとした気持になり、そのまま美和子の立った後に坐って、コールド・クリームで顔を拭き始めた。
「ねえ、お化粧品だけは、いつでもこんなの使っていたいわ。ねえ。お姉さま。私、指輪だの時計だの帯どめなんか、ちっともほしくないの。」
「貴女、随分お洒落になっちまったのね。」
「ええ。」
あまりに、釈然とした返事だったので、思わずおかしくなって後をふり向くと、ついぞ見馴れない、洋服をすっぽりと頭から被っていた。
ギンガムか、トブラルコか、何かしら木綿のゴワゴワと音のしそうなものだったが、そのくせ着てしまうと、どんな絹物でも、この味は出まいと思われるほど、ピッタリと、はち切れそうな身体の線に合って、それがむき出しの肩と、胸についているシイクな桃色のレースの飾りに調和し、小さい美和子の身体がとても色っぽく見えるのであった。
「いつこさえたの、お手製じゃないわね。」
「相原さんの作る銀座のクロバーよ。」
「あんなところじゃ、木綿ものだって、シルクと同じくらい、仕立代がかかるんでしょう。」
「布地は、全部で三円五十銭しかしないのよ。仕立代は、相原さんの方の、つけにしておいてもらったの。