Clásicos japoneses con furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lee 負けない男 (まけないおとこ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 98.799 caracteres · 202 pantallas
喧嘩に勝って
「喧嘩ってほどのことでもないんですけれど、此奴が社長の屋敷内に住んでいるんですから、今日のことを聞きつけると、屹度何か言い出します」
「私、今朝もっと早く来れば宜かったわね」
「然うですよ。あなたが晩くて、イラ/\していたものですから」
「それじゃ私の責任?」
「多少あります」
「あらまあ」
と道子さんも飛んだところへ来合せたものだった。
「旦那さま、お客さまでございます」
とそこへ婆やが名刺を取次いだ。
「鳧三平。来たな。畜生! 二階へ通せ」
「あなた」
と道子さんは袖を控えた。
「大丈夫だ」
と堀尾君は言った。これは円満にやるという意味でなく、負けないという意味らしかった。
喧嘩に勝って
鳧三平さんは堀尾君の家の二階で少時待たされた。最初はキチンと構えていたが、洋服で窮屈だから、座を崩した。次いで、
「何をしているんだろう?」
と呟いた。人事課長ぐらいになると、下役に待たせられることは絶対にない。
「奴、恐れ入って、出すくみをしているんだな」
と思いながら、軽蔑の眼をもって周囲の安造作を見廻している中に、床の間の掛物に注意を惹かされた。蝦蟇仙人の大幅だった。
「柄にないものを掛けているな」