Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 152.696 caracteres · 310 pantallas

Aozora Bunko

平次も少し不機嫌です。

「あの編笠乞食のところへ、毎日一度ずつ様子を見に来る娘があるんだってネ」

「何? 誰がそんな事を言った」

「筋向うの駄菓子屋の婆アがそう言っていましたよ。初めのうちは気が付かなかったが、近頃は毎日食べ物を持って来てやるから、ツイ顔を見る気になりましたって、――とんだ綺麗な娘だって言いますよ」

ガラッ八はとうとう大変な事を嗅ぎ出して来ました。

もっとも、こんな騒ぎが始まると、大抵の人は掛り合いを恐れて、知ってる事も黙ってしまうのが人情ですが、ガラッ八の調子が開けっ放しで、人間がいかにも邪念がなさそうなので、相手になっていると、うっかり舌を滑らしてしまうのでしょう。それがガラッ八の取柄で、銭形平次に重宝がられている原因でもあったのです。

気さくな平次は、すぐ駄菓子屋へ飛んで行きました。反っくり返った箱の中から、駄菓子を二三十文選り出させて、観音詣りの土産物といった体裁に包ませながら、

「お婆さん、編笠乞食のところへ来る娘さんは、ありゃ何だろうねえ、大層な容貌だって評判だが――」

「親分はよく御存じで、町内にもあの娘の事を知っているのは、そうたんとはありませんよ」