Clásicos japoneses con furigana
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ずいひつ しほんたいへいき
随筆 私本太平記
吉川 英治
Lee 随筆 私本太平記 (ずいひつ しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 56.947 caracteres · 114 pantallas
その二十八
と感嘆したほど、閑素で清潔な小堂だった。
登子の分骨がここへ納められたときの足利義詮の下知状もさきに見た古文書中にあって、
登真院 贈一品 遺骨一分之事
とあり、貞治四年七月十六日の年号である。とすれば、尊氏の妻の登子は、尊氏の死後なお十数年は世にいたらしい。が、贈一位は皇族格である。足利も二代目の将軍になると、もうこんな思い上がりをやっていた。(三六・四・三)
その二十八
清子のぼだい寺である以上、清子の地蔵信仰につながる証が何かなければならないがと思っていたら、はたして、木彫の半跏地蔵像が本堂脇にあった。
高サ六尺二寸、弘仁期のもので“子安地蔵”と呼ばれているという。またべつの“宝冠釈迦像”も補修は多いが、すこぶる美作な鎌倉仏であった。
春の日も無性に短い。大急ぎで、上杉町の弾正原へ廻ってみる。ここで同行中のMさんがこつねん姿をかき消すという一椿事が起ったが、楽屋落ちだから惜しいが略す。――どこかの、うららかな山火事をあとに一路京都へ――夜七時ごろ帰着。――晩はおそめに行く。このさき健吉さんとMさんとの行方は知らず。夜が明けてみると、十九日、オヤオヤ今日は大雨だ。