Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lee 雑居家族 (ざっきょかぞく) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 140.106 caracteres · 283 pantallas
しかしそれらのことはおとなにとっても覚えのあることなので、ある程度ヒミツカは秘密裏の共同管理として、冬になっても枯れたススキのまま残してあった。みんなにかくれたつもりでそこへ走ってゆく夏樹の喜びにみちた姿は、おとなたちを童心にかえらせ、ひそかな微笑で見ぬふりをしていた。近ごろはそんな姿をみることも少なくなったと思っていたら、きょうは彼自身をそこへかくそうとしている。
彼のヒミツカのススキはもう夏に近い姿で夜目にも青々と葉をのばしている。安江はわざとくさむらをへだてて、お互に姿の見えぬまま、やさしくよびかけた。
「夏樹ちゃん!」
「…………」
「おこりっこなーしよ。」
「…………」
「五つよむまに、でーてこい。――ひとつ ふたあつ みいっつ よーっつ いつう……」
わあっと夏樹は、予想通り虚勢をくずしてとびついてきた。そのかた手の手首をわざとぎゅうっとつかまえて、ぐいぐいひっぱりながら安江は、
「さあ、ゆびきり!」
おごそかな声であいている方の手を彼の顔のまん前につき出すと、夏樹は無条件で、小さな、カイコのような小ゆびをからませてくる。
「なんの、ゆびきりだい?」