Classiques japonais avec furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lisez おばけの正体 (おばけのしょうたい) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 925 caractères · 145 écrans
第二二項 妖怪の本性
進行を継続する場合に、なにゆえに線路を逃げ出さぬか、それこそ奇怪千万である。もし、果たして翌日狐が倒れていたとすれば、それは偶然の出来事というものであって、汽笛には関係のない事柄と見なければならぬ。
第二二項 妖怪の本性
明治三十八年発行の『電報新聞』に、羽後人某の報告を掲げてあった。妖怪の本性を知るの一例となるべしと思い、ここにその一節を摘載することにした。
本年八月、学友と旅行を企て、北河村という所を過ぎた。この村の端を流るる玉川に千丈ヶ淵というのがある。ここにあまたの人々群集して、なにごとか協議していたからたずねたところが、「昔、ある僧がこの淵の主なる女竜を退治しようと思って身を投じ、僧が代わって主となり、ここを通るときは必ず悪魔に襲わると伝えている。しかるに、今朝その僧の遺骸が浮き上がったために、祟が恐ろしさに祠を建てて祀ろうと思って、今、協議中である」と語った。かく聞いて学友は、平素冒険的の気性のある男だから黙止していられない。よし、その本性をあらわしくれんとて、村人のとどむるも聞かず、強いて筏に乗り込み漸々進んで行った。こっちにては村人ら、いかなることかと手に汗を握って、まばたきもしないで見つめていた。