Classiques japonais avec furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lisez おばけの正体 (おばけのしょうたい) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 925 caractères · 145 écrans
緒言
緒言
明治三十一年のむかし、『妖怪百談』を著し、つぎにその「続編」を作りしが、望外にも世間より歓迎せられ、再三再四、版を重ぬるに至りたるも、数年前に残本全く尽き、久しく購読を謝絶しきたれり。その後さらに再版せんと思いしも、本書の内容が古人の書を引き、古代の話を伝えたるもの多ければ、そのまま再版するもおもしろからずと考え、絶版のまま今日に至れり。
しかるに、この最近二十年間、全国周遊中、各所において妖怪の実験談を直接に聞知せるもの、または研究会員より妖怪の新事実を報告せるもの、または地方の有志者より新聞雑報の切り抜きを寄送せるもの、および自ら実地につき探知せるもの等、数百項の多きに達したれば、これを収集選択し、また旧著中、明治維新後に起こりし妖怪事件十余項を抜粋し、合わせて百三十項を得、新たに『おばけの正体』の書名の下に上梓するに至る。その期するところは、家庭および小学にありて、妖怪に迷える児童に読ましめんとするにあれば、文章は言文一致を用い、事項は児童の了解し得る程度を計り、平易簡明を主とせり。つまり、家庭の御伽話に資せんとするの微意なり。読者、願わくはその意を了せられんことを。